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熱帯植物の葉挿し増殖
葉挿し増殖とは、植物の葉から新しい株を作って増やす栄養増殖の一つです。
葉挿し増殖は色々な種類の植物を種子を使わずに簡単に増やせる方法なので、
管理下での枯れ死消滅のリスク分散のもなり、
趣味家同士のトレードや売買などのために優秀な形質を持った親株や希少な種類が増やされています。
簡単に手持ちの植物を一から育成するができるので、
成長段階の変化を見ることを楽しんだり、
その植物の特徴的な動きを観察し、自分だけの育成記録を作ったりと趣味の幅も広がるかと思います。
ベゴニアの葉挿し増殖の方法
ベゴニアは葉挿し増殖の代表的な種類の一つです。ごく一部の種類をのぞき、ほとんどのベゴニアは簡単に葉挿し増殖が可能で、
しかも成長も早いので動きを観察するには面白くて適しています。
Begonia sp.Saripoi、Begonia roseopunctata
これらのベゴニアは、水苔を使ってガラス瓶やプラカップで発芽させています。
ベゴニアの葉挿し増殖の場合、約2週間前後で子株が出てくることが多いです。
大きい葉は、切って入れます。容器内栽培
その時、互いに接触しないように水苔に挿し、蓋をして管理します。
子株が成長して大きくなってきたら、葉から切り離して鉢植えにすれば、これで一株完成です。
Begonia sp.Balai Ringin
アルディシア、ラビシアの葉挿し増殖の方法
ヤブコウジの仲間も葉挿し増殖が可能な種類が多く、ベゴニアよりも丈夫なので面白い観察材料になります。
成功率はベゴニアよりも格段に高いですが、成長速度が遅い種類が多いです。
Labisia sp.Hulu kapuas Kalimantan barat、Ardisia sp.Perlis Malaysia
アルディシアやラビシアの葉は主脈の切断面にカルスができ、そこから子株が複数芽吹きます。
一枚の葉を二等分か三等分に切ると、その分多くの子株を同時期に取ることができます。
ヤブコウジの仲間は葉の模様が成長段階で大きく変化するものが多く、
芽吹きたの1から育成するとその変化も観察できるので面白い種類です。
Labisia sp.Riau sumatera
生命力の非常に強い種類なので健康な葉を使って葉挿しをすると、小さな切れ端からも子株が誕生します。
基本的に水苔を使って葉挿し増殖をしていますが、バーミキュライトなどの他の材料でも可能です。
Labisia sp.Pink line Sumatra barat、Ardisia sp.Sumatera Barat、Ardisia sp. Aceh Sumatera
スキスマトグロッティスの葉挿し増殖の方法
スキスマトグロッティスの仲間にも葉挿しで増殖が可能な種類が存在します。主に渓流の近くや水気の多い環境に自生している種類が多く、
大きく成長する種類が多いです。
Schismatoglottis sp.Murung raya
この種類は、葉が株に付いている状態でも芽吹いてくることがあります。
そのまま水苔の上に置いているだけで、大きく成長してきます。