ホマロメナ Homalomenaの人工授粉、交配、結実、実生

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交配に挑戦したい方へ

ホマロメナの人工授粉のやり方で分かったこと全部伝えます。

今までのHomalomenaの人工授粉は毎日何回も観察する暇人にしか出来ないことでしたが、時間管理さえすれば結実の確率がグッと上昇します。


♂雄花
【花芽は開き始めたら24時間後に花粉が出る】

花芽が開いている時間は、開き始めてから18時間から30時間程度で後半の方で花粉が出ます。
個体や環境によって多少時間にバラつきがありますが、22時間後から1、2時間ほどかけて、各雄花の葯が開き花粉が出始める個体が多いです。
この時、仏炎苞は開きっぱなしのものと閉じてしまうものがありますが、閉じていても中で花粉は出続けています。


花芽を見つけたら携帯のアラームなどをセットして時間ごとに観察してみよう。

時間経過と共に雄花部分の色が変化してきます。
透明感のあるアイボリーから段々と濃い白になって、表面に透明の膜が見えてきます。
気孔のような形で葯の一つ一つの真ん中に切れ込みが入って開きます。

【良質な花粉が可能性をたかめる】

良質な花粉とは、花芽を軽く叩くとぽろぽろとこぼれるような状態のことです。
花粉単体は肉眼では全く見えないほどパウダーなので、少しだまになっていてもサラッとしているものを取れたらほぼ勝ち確です。
花粉は静電気に弱いと言われているので、取り出す場合は薬包紙を使うと良いかもしれません。
(私は使ったことが無いです)

次は別株の雌花を探します。


♀雌花
【開くか開かないかのギリギリ】

結論!よく分かりません!
雌花の最高のタイミングはまだはっきり分かりません。
今のところ、授粉させるには仏炎苞を切り取って無理矢理開かないと成功していないので、その花芽がどのタイミングだったのかはっきり把握できないです。

経験値から。
しかし、授粉させた次の日に花粉が出た花芽が結実したことがあるので、仏炎苞が開き始める寸前までは雌花が有効な状態であったことは分かります。
また、授粉が成功して数日後に花粉が出た花芽もあります。
結実数は前者が圧倒的に多かったので、雌花の選抜基準は大きく膨らんで良く成長しているものが良いと思います。


Homalomenaは雌性先熟(シセイセンジュク)
雌花が雄花より先に機能し始めると言う意味です。
つまり、花粉が出た花芽は既に結実しない状態になっています。
アグラオネマと同じで結実させるには仏炎苞が開かないうちに授粉させなければいけません。

【結果は10日前後】

無事に良質な花粉を最高のタイミングの雌蕊に付けることが出来れば、10日後には雌蕊部分が少し緑色か薄い茶色になって気持ち膨らんでいるような状態になります。
でも、まだ油断禁物です。
雄花部分の機能が停止して朽ちてくることがあります。(朽ちてこないこともあります)
朽ちてくると高確率でピシウムが出るので、出来ればティッシュペーパーなどでふき取って、清潔に保ちます。
既にピシウムが出ていれば、醤油スプレーなどを使って花芽にオキシドールを原液でシュッとすると改善します。

【見る見る膨らんでくる】

完熟はほぼ2か月後。
ほとんどの個体は結実から2か月後に完熟爆発します。
その場で爆破されると株元で繁栄してしまいますが、それはそれで面白いですけどね。
交配個体をしっかり管理して育成したい場合は、丁度2か月後に爆発前収穫でも大丈夫です。



【花芽の確認と失敗例】

花の外見は同じ。
ホマロメナの花は開閉後の姿と開く前の姿がほとんど同じなので、一見見分けが付きにくいです。
確認方法は指で軽く摘まんで水が出たら全てが終了した花芽です。そのまま引っ張って千切ります。
水が出ない場合でも仏炎苞を剥いて、雄花部分が湿気で柔らかくなっていたら終わっています。

授粉後の雌蕊が純白。
時間が経つと後に果実になる部分は少し色が変わってきます。
しかし、上手く結実しなかった場合は10日ほど経つと、逆に真っ白になって生気が無い抜け殻のような状態になります。
こうなるとほぼ失敗なので、早めに取り除いて次の花芽を育てます。
(この状態で長期維持してる場合は一個だけ結実していることがあります)

パワー不足で全滅。
交配に集中していると、花芽も良質な花粉も沢山あるタイミングに遭遇することがありますが、
いくつもの花芽に追い授粉させると、全体の栄養バランスが崩れてせっかく結実していた果実も朽ちてしますことがあります。
特に小さい個体では敏感に反応するので程々がよいです。
この問題は水苔一択でやっている私だけの問題かもしれないので、用土次第では改善の余地がありそうです。
結実後に肥料を与えなかった場合は用土でも水苔でも親株はかなり傷むので適切に管理しましょう。

花粉が出ない。
開くのに花粉が出ない(使用可能な花粉がでない)
よくあります。
原因はいくつか推測していますが不明。

・湿度と温度のバランスが適切でない場合。
・水滴が直撃した時。
・小虫が花粉を食べてしまった時。
・花粉がパウダー過ぎて数分で消え去ってしまう時。
・栄養不足?

経験的には水滴と湿度が大きな原因のように感じます。
色んな環境に沢山のHomalomenaを置いて管理していますが、一日の中で乾湿の差が比較的大きい環境の個体は花粉が良くでます、
湿度温度が高い状態で一定に保たれている環境ではとても出にくいです。株の成長速度は後者が圧倒的なんですが。

花粉を出す環境はまだ完全に把握出来ていないのでまだ伸びしろは大きいですね。




ホマロメナの交配が出来るようになると、同種同産地クロスからその産地の隠された形質を発掘できるかもしれないですね。
もしくは、異種間ハイブリッドでも同種同産地でも選抜交配して本物のセレクテッド個体も目指せます。

おもしろすぎでしょ。
一応変な交配も成功しているのでとても興味深いです。



【授粉作業の手順】

超簡単です。
チンパンジーでも出来ます仏炎苞さえ剥ければ。
でもチンパンジーは仏炎苞を剥けない。

使用する道具は下写真のものとピンセットと黒タグです。
写真の道具はプラモ屋に売っています。




この赤い棒の先端のカギ爪と透明カバーは超重要。


授粉方法1

ステップ1
時間通り花粉爆吹きの花芽を収穫。

ステップ2
黒タグの上で花粉花芽の仏炎苞を切り取る。

ステップ3
雌花側の仏炎苞を切り取る。【難関】


ステップ4
花粉花芽をピンセットで摘まんで雌蕊に押し付ける。
この時雌蕊が濡れていたら授粉させる前にペーパーでふき取る。

ステップ5
授粉した株をあった場所に戻す。【割と重要】

(動画準備中)

あとは毎日楽しく観察する。


授粉方法2

ステップ1~3
同上

ステップ4
赤い棒のカギ爪で雄花を引っかけてパチンッってして花粉を叩き出す。

ステップ5
透明カバーを赤い棒に取り付けて、黒タグの上に出た花粉を押し付ける。

ステップ6
透明カバーに付いた花粉を雌蕊に押し付ける。
この時雌蕊が濡れていたら授粉させる前にふき取る。

ステップ7
授粉した株をあった場所に戻す。【割と重要】

(動画準備中)

あとは毎日楽しく観察する。



【種まき】

Homalomenaの種はとても丈夫なので特に殺菌等はしなくても高い発芽率です。
私の方法はガラス瓶にバーミキュライトと肥料と水を入れてサランラップで密封です。
分量はテキトーでこんな感じです。(詳細準備中)

肥料は多分何でもいいと思うのですが、これを小指の爪の4分の1程度混ぜています。

後はデータを書いたラベルを張って明るい場所で放置です。

約2か月ほどでこんな感じに発芽して成長します。発芽自体は2週間から3週間で始まります。
数が多い場合はある程度で間引きをして鉢上げしましょう。

終わり


質問はkazuto3270@icloud.comへ。

交配しよーぜい!


WF1を育てよう。
花芽が付いている野生株は結実済のものがほとんどのようです。
花芽付きの野生株を入手→放置→勝手に爆発して株元で繁栄。
最初は野生下で結実済の花芽に花粉を付けて交配した気分になっていましたが大間違いでした。

山採り株を入手する機会は減ってきていますが、花芽付きの個体を入手出来たら実生苗の育成に挑戦できます。


-Homalomena交配, その他

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